治療設備・器具の紹介

根管治療に最適なハイクラス設備を導入

根管治療は目覚しい技術革新により、この20年で成功率が飛躍的に高まりました。
当院では高度先端医療を提供すべく、ハイクラスの治療設備・器具を導入しています。

マイクロスコープ・マイクロエンド

歯の内部が直接見える特殊な顕微鏡です。視野が鮮明になり、治療精度が格段に上がります。
日本の歯科医院全体で約3%(2015年)しか導入されていません。
歯の根管は、小さい歯の中で細かく枝分かれしています。
微小な患部を強力なライト照射で明るくしながら、顕微鏡を使用して治療していきます。
右下にある写真は、歯の内部を直接みた画像です。歯根のひび割れがクリアに観察できます。

マイクロスコープ
マイクロスコープが設置された診察台の様子
歯の内部
歯の内部を直接見た画面。
歯根のひび割れがクリアに観察できます。

デジタルレントゲン

従来のフィルムタイプのレントゲンと比べて解像度が格段に高いため、骨の小さな変化も読み取ることができます。テレビで例えるならデジタルハイビジョンのようなものです。また、患者さまの放射線被ばく量が大幅に減少し、身体にやさしくなりました。

下の写真では、歯を支える骨の網の目状の模様がデジタルレントゲンの方が明瞭に見えるのがお分かりいただけると思います。治療をするにあたってはこの骨の模様の変化によって病巣の大きさを診断するので、デジタルレントゲンの方がより正確な診断と治療方針を立てることができます。

従来のレントゲン写真
従来のレントゲン
フィルムを使います。
明瞭さに欠け被ばく量も多かったです。
デジタルレントゲン写真
デジタルレントゲン
解像度が高く、骨の小さな
変化も読み取れます。

CT撮影(断層撮影)

CTにより、3Dでの画像診断が可能になり、今まで見えなかった病巣もクリアに確認できます。
根管治療では、歯根の形状や本数を把握できるほか、病巣の有無や病巣がどこまで広がっているかなどを精密に診ることができます。また、レントゲンでは、骨や空洞にさえぎられ、病巣がはっきり映らない場合がありますが、CTではそれらの病巣も鮮明に確認できます。
※状況に応じて撮影します。

顎全体の写真は CT撮影を3D処理したもの。左上奥歯の骨に穴が空いているのが確認できます。根管治療の対象となる左奥歯2本のCT断層撮影。0.18mm刻みでスライス。

Nd:YAGレーザー

YAGレーザー

一般的に普及しているレーザー治療器がCO2レーザー治療器に対して、当院は根管治療に最も適しているNd:YAGレーザー(ネオジウムヤグレーザー)を使用しています。根管に当てると殺菌効果があったり、炎症を起こした組織を止血しながら取り除くことができます。

この時、照射部分の温度が他のレーザーに比べて低く抑えることができるので、健康な組織へのダメージは最小限に抑えられます。よりマイルドなレーザーと言えます。
日本においては、現在でも歯科医院全体で約6%(2015年)しか導入されていません。

ラバーダム防湿法

ラバーダム

ラバーダム防湿法とは、根管治療を施す歯だけをお口の中で露出させ、主に治療中の根管内への唾液の流入を防ぐためにお口全体に薄いゴムシートを被せる方法です。

唾液には、さまざまな細菌や目に見えない汚れ等が常に存在しています。
ラバーダム防湿を施す事で菌や汚れなどを含む唾液を完璧に遮断し、歯の根の中をクリーンかつ無菌状態に保ちながらの治療が可能となります。
さらに、使用する小さな治療器具や歯の削りカス、古い充填材、洗浄液などの吸引や誤嚥を防ぐだけでなく、治療機器によって頬などの粘膜が傷つかないようにガードをしてくれる役割も果たしています。

超弾性ニッケルチタンファイルと電動モーター

根管治療では、ファイルと呼ばれるヤスリのような器具で根管を拡大・洗浄します。根管はミクロン単位で複雑に湾曲・枝分かれしています。微小で複雑な根管の汚れを確実にとるには、汚れを取るパワーと根管にフィットするしなやかさが必要です。

当院では、超弾性ニッケル製のファイルと電動モーターを併用しています。超弾性ニッケルチタンファイルは、非常に柔軟性が高く、しなやかに曲げることができます。また電動モーターは、しっかりと汚れをとるパワーを備え、ある一定以上の負荷がかかると一時停止・逆回転して、組織の削りすぎを防ぎます。

超音波チップ

根管内の汚れを削りすぎずに除去するには、超音波で洗浄していきます。
当院では根管治療専用に開発された超音波チップを使用し、根管を水中にて非常に強い分解エネルギーを持った酸素の泡を発生させ、根管内に残っている削り取った汚染物質の切削片を隅々まで洗い流します。

バイオセラミクセメント(MTA)

根管の感染が進んで長期間放置して歯根に穴が開いたり、歯根の先端が溶けたりしてしまった場合、従来のセメントでは治すことが出来ず、抜歯を余儀なくされてきました。歯の周囲の骨が大きく吸収(溶けてなくなること)してしまうため、咬む力に耐えきれなくなるからです。
しかしバイオセラミクセメント(MTA)というセメントでその穴を封鎖すると、生体との親和性が失われた骨を再生させて、抜歯を回避できます。
※骨の再生度合いには個人差があります。

当院では全ての根管治療にバイオセラミクセメントを使用しています。通常はペースト状のバイオセラミクセメントをガッタパーチャ(ゴム状の詰め物)と充填しますが、根尖の崩壊が大きすぎて規格化されたガッターパーチャでは緊密に充填できない場合はバイオセラミックセメントだけで充填します。

オゾン水

根管内の超音波洗浄の際にはオゾン水を使用しています。
殺菌性が高いオゾン水は、止血効果があり、また、悪臭が激減すると言われています。

オートクレーブ

世界で最も厳しい基準と言われるヨーロッパの規格EN13060に準拠した「クラスB」の高圧滅菌器を使用しています。
従来のオートクレーブでは表面的な滅菌しかできなかったのに対して、当院で使用しているクラスBのオートクレーブは、タービンやエンジンの内部まで確実に滅菌されています。

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